首都圏83区間「鉄道混雑率」最新ランキング ワースト上位「常連」の小田急は20位圏外に

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これまで混雑ワースト5の常連だった小田急小田原線の混雑率は、複々線化完成によって192%から151%まで低下した(記者撮影)

国土交通省は7月17日、2017年度の都市鉄道の混雑率調査結果を公表した。混雑率1位は前年度と変わらず東京メトロ東西線・木場―門前仲町間の199%だったが、今回はこれまでワースト5の常連だった小田急線の混雑率が、複々線化の完成によって192%から一気に151%まで低下。これにより、混雑率180%を上回る路線は1路線減って11路線となった。

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公表されたデータを基に集計すると、今回のワースト5は1位が東西線、2位がJR総武線各駅停車の錦糸町―両国間(197%)、3位がJR横須賀線の武蔵小杉―西大井間(196%)、4位がJR南武線の武蔵中原―武蔵小杉間(189%)、5位がJR東海道線の川崎―品川間と日暮里・舎人ライナーの赤土小学校前―西日暮里間(ともに187%)となった。

ワースト5の顔ぶれは、JR東海道線が小田急線に代わってランクインしたほかは前回と変わらず、すべて首都圏の路線。首都圏以外で混雑率が150%を上回ったのは福岡県の西日本鉄道貝塚線・名島―貝塚間(152%)のみで、ほかは大阪圏、名古屋圏を含めいずれも150%以下だった。

首都圏では混雑率180%超の路線は1路線減ったものの、5位の東海道線の混雑率は2016年度と比べて3ポイント、3位の横須賀線は5ポイント上昇しており、一部路線ではむしろ混雑が悪化している実情も明らかになった。

小田急はワースト3から20位圏外に

全国でも有数の混雑路線として知られ、これまで長い間混雑率のワーストランキングではおなじみの存在だった小田急小田原線。最混雑区間の世田谷代田―下北沢間を含む登戸―代々木上原間約11.7kmの複々線化が今年3月に完成し、朝ラッシュ時の列車本数増加などが実現したことが大幅な混雑率の低下につながった。

複々線化によってピーク時1時間(7時31分~8時31分)あたりの本数が29本から36本に増発され、10両編成の列車が増えたこともあって、1時間あたりの輸送力は3万8347人から4万9416人へと1万人分以上増加。国交省が継続的に混雑率を調査している「東京圏主要31区間」内での混雑率は前年度の3位から23位まで一挙にランクダウンし、首都圏のJR、大手私鉄、地下鉄、準大手・中小私鉄、モノレール、新交通システム計83区間を対象に集計すると41位となった。

国交省によると、151%という混雑率は2017年11月の輸送人員(利用者数)と、今年3月のダイヤ改正以降の輸送力に基づいて計算された数値だ。春休み期間である3月の輸送人員で計算すると、ほかの期間より混雑率が下がってしまうためという。

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